「僕だったら５０できる！」

「僕だったら５０できる！」と、子どもたちの輪から離れて見ていた彼は大声で教師に訴えました。いつもはあまり仲間の輪には入ろうとしないで、うしろから見ていることの多い彼でした。「みんなの前でやって見せて！」と教師に促されて、彼はクラスのみんなの前でブリッジをしました。「１，２，３，・・・」、彼の顔は段々と赤くなります。それでも両腕を突っ立てて、ふんばります。「・・４７，４８，・・５０」、「すごい！○○くん！」・・・クラスの仲間はびっくりです。大きな拍手が起こりました。彼は照れ笑いをしながら、再び後ろに隠れました。たまたま、その場に居合わせていたわたしは、熱いものが込み上げてきました。